真空管ファイナルの調整

自分は初めてアマチュア無線の世界を垣間見たのは1977年の中学時代からなんですが、その頃は従事者免許の国家試験を受けるのが難しいほどの北海道のド田舎で、FT-101BSとかTS-520Xなどの真空管ファイナルのリグは触ったことはありましたが、送信操作をした経験はありません。6JS6C/S2001/6146Bなどなどファイナルの球名を聞いたことはありますが、PLATEだのLOADだのは未知のツマミな訳です。笑

先般からヤフオクで入手し整備を続けて来たTS-830V/100W改の送信調整については取説があり、それを見ると

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①DRIVEで受信最大感度に合わせ
②METERはRFに
③MODEをTUNEにして
④REC->SENDに切換
⑤PLATEでRFが最大になるように調整
⑥MODEをCW、METERをRF
⑦PLATEとLOADを交互に動かしてRFが最大になるように調整
※1分以上の連続送信はしてはいけない
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と書いてあるのですが、どうも釈然としない部分もあった為Web検索で調べてみました。

すると

というページを発見。

どうやらMETER RFで最大になるようにPLATEとLOADを調整するのは良くない模様です。

要するに最大パワーが出るところと共振するところが違うらしく、最大パワーで合わせるとファイナルの劣化(ボケる)やスプリアスが増えインターフェアの可能性が増える・・・と。

そんな訳で球を長生きさせて、ご近所にインターフェアをばら撒かないように、以下のように調整することにします。

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TS-830S調整の儀式

① 送信周波数で受信感度が最大になるようにDRIVEつまみを調整
② アンテナをダミーロードに切替
③ METERスイッチをIP(プレート電流)に切替
④ MODEをTUNEに切替
⑤ CAR(キャリア)とLOADを左に回しきり最小にする
⑥ PLATEを送信周波数にざっくり合わせる

⑦ RECをSENDにする
⑧ CAR(キャリア)をプレート電流(IP)が設定値(60mA)以下になるよう調整
⑨ SENDをRECに戻す

⑩ RECをSENDにする
⑪ PLATEを調整しプレート電流(IP)最小点(ディップ点)の位置に合わせる
⑫ LOADを少し増やしてPLATEを再調整。プレート電流(IP)がディップする位置に
⑬ 前項⑪~⑫を2~3度繰返しIPのディップ点がハッキリしなくなったら終了
⑭ SENDをRECに戻す
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動画にしてみました。

だらだら長々とまとめましたが、肝はプレート電流(IP)を流し過ぎず、LOADは重すぎないように軽く使う・・・ってことのようです。

それにつけても早く審査終了にならないかなー。。。届出出してもう3週間弱・・・。(涙)

ゼロエリアA1CLUB ACAG合宿 in 木島平村

2024年10月12日(土)~13日(日) 全市全郡コンテストに参加するという体で長野県下高井郡木島平村のペンションで合宿が行われました。

参加者は長野県内からはJR0DIL・JR0KTF・JH0OXS・JF0RRH、隣県ですがご近所上越のJJ0SFV、遠方宮城県からはJE7RMT、そして横浜のJF1PMFの総勢7名。A1CLUBでは全国10エリアにそれぞれエリア社団局がありゼロエリアは JR0ZFY。常置場所は松本市なので今回は JR0ZFY/0 でコンテストに出ます。

コンテストと言っても寝ないでガチ参加と言うわけでなく、地元スーパーで大量の酒を購入して親睦がメインとなります。(笑)

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JR0KTFが茹でてくれたお蕎麦もサイコー!

アンテナは3.5と7はEFHW、14/21/28は4エレ。

EFHWアンテナは40mのワイヤでフルサイズ動作。コンディションも良くて夜の3.5MHz、朝からの7MHzとバンド内びっしり。 両バンドともCQ TEST出すと呼ばれる呼ばれる! おうちでは味わえないフルサイズの威力を堪能致しました。

21時前には大量に飲酒して酔拳状態。w

局数的には翌朝9時までに220局程度QSOできました。

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このペンションにはビンテージリグが展示保管されてました。話には聞くけど実物を拝んだことの無い往年の銘機の数々。

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無事コンテスト合宿も終え、朝9時に撤収開始、10時にはお世話になったお宿を出発して解散となりました。 楽しい時間が過ごせました。また来年もやりたいなー。

司令塔 QDZ Keyer

気が付けば全てのエレキー・バグキー・ストレート電鍵はQDZ Keyer経由になっていました。バグキーやストレートキーのチャタリングキャンセラとしてQDZ Keyer経由にしていたのですが、他のエレキーもここに一緒に収容してしまえばスッキリ結線だと言う事に気付いた為です。

もっともこんなに繋いで即他の電鍵に持ち替えることが出来ても、実際に使うのは多くて3台だけなんですが。笑

 

中華ラジオのガリオーム

自分ラジオ好きで、お泊まり出張にも中華ラジオを持って行きます。

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ここのところ音量調節する時にガリガリと雑音が入るようなっちゃいました。所謂ひとつのガリオームですね。

これ先日のTS-830VのFIXやRITボタンを蘇らせた魔法のリレークリーナー(接点洗浄剤)で直るんじゃないか? と言うことで早速やってみました。

まずは電池を取り外してネジを外して開いてみます。

開くとこんな感じです。

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これが音量調整のバリオームです。

そこにリレークリーナーをシュッと。

蓋を閉めて電源ON。

予想通りバッチリ直りました! リレークリーナー神です!

https://amzn.to/4dIpFWO

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★★★ 接点復活剤というのもありますが、これは絶対に使わないでください。NGです。必ず接点洗浄剤(リレークリーナー)を使ってください。 この処置は自己責任で行ってください。

続・キーイングリレー

カタカタいうメカニカルリレーはひとまず完成したのですが、もうひとつフォトMOSリレーと言うのを JE3QDZ さんに教わっていたので、試してみました。 回路が閉じるとLEDが光り、その光で回路をON/OFF すると言うものです。

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仕入れはいつもの秋月電子通商さん。TLP222G 1個110円でした。他に13.8Vで動かすので電流制限用の1kΩ抵抗。

回路図的にはこんな感じです。

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とりあえず動くかどうかお試しだったのでケースに入れるのは後回しのバラックで実験しました。

こんな感じ

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ビニルテープで絶縁し、電源・エレキー・TS-830Vを繋いで試してみたらサイドトーンがバッチリ鳴りました!

当たり前ですがメカリレーとは違って無音です。(笑)

しかし、、、「うまくいった! 」と喜んでエレキーやパドルのケーブル取り回しをいじってたら突然動かなくなりました。 よーく調べてみるとフォトMOSリレーの足が折れてました。。。(涙) やはりバラックにもなっていない空中配線ではダメですね。

と言うことでユニバーサル基板に載せた次のバージョンがこれです。

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最後はビニルテープでグルグル巻きに絶縁しておきました。ケースに入れる時まではコレで良いかなー。

エレキー3種(うち1種はQDZ Keyerでエレバグ動作)・メカバグ・ストレートキーと5つパラで繋いで、このフォトMOSリレー経由でTS-830VのKEY入力端子に接続してみました。バッチグーです。

【2024.10.4 追記】
メカリレーでは機能しなかった「げじげじ倶楽部」KEYER XSですが、このフォトMOSリレーでは問題無く動いています。 と言うか今のところ、このリレーで動かないエレキーは自分の持っている7種類のなかではありませんでした。全て機能しています。

TS-830V 今度はRIT が不調

今日初めてRITを使ってみました。ところが受信周波数が変化したりしなかったり。。。 しかし気付きましたよ。 ボタンの形状がFIXスイッチと一緒!

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そんな訳で、またまたVFOユニットを引っ張り出して、この際だから左右のRIT/XIT/NOTCH/MONI/ATTと全部にリレークリーナを吹きかけてボタンON/OFFを10回くらい繰り返してみました。 はたしてRITは。。。めでたく受信周波数の微調整が違和感なくできるようになりました! めでたしめでたし。

キーイングリレー

TS-830V の KEY端子にはストレートキーやバグキー・複式は繋げますが、エレキーを繋いでも使う事ができませんでした。

しかたないので以前作ったキーイングリレーボックを改良してエレキーを使えるようにしました。

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以前作ったのはこういうやつで

1.5Vで動くリレーを使って単三電池1本駆動でした。TS-830Vは固定局なので13.8Vで動いてくれたほうが電池の消耗を気にすることもないので、12Vリレーに換えて作り直します。

回路図はQDZ Keyer作者の JE3QDZ さんに書いて貰いました。

エレキーからのKEY OUT(出力) の極性とこのリレーボックスのKEY IN(入力)の極性を合わせる必要があります。ステレオジャック/プラグでも根元がGNDで、先っぽがプラスになっていますので、KEY INのジャックの配線を間違わなければ大丈夫でしょう。

初めにリレーのコイル両端にダイオードを取り付けます。

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先にダイオードをハンダ付けしておいてから、カソード側に12Vプラス極を繋げ、アノード側にキーヤのプラス極を接続します。

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後は回路図の通りハンダ付けしてケースに収めます。

KEY INにエレキーの出力をつなげて試し打ちするとリレーがカタカタいっていれば成功です。

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KEY OUTをトランシーバのKEY端子につなげてTS-830Vからサイドトーンが出たので完成です。

【追記 2024.10.3 】