10MHzのコンディション

夏の間国内和文が低調だった10MHzバンドも朝夕涼しくなって来るとともに、国内近距離が安定して聞こえてくるようになりました。

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いつもお相手いただいているJF1LXO局の信号も今朝のA1CLUBオンエアミーティングでは599でした。

ログを見てみるとLXO局と今年最後に10MHzで交信いただいたのは今年4月が最後で、あとは7MHzでした。

夏場7MHzに避難してた和文愛好家たちも10MHzに続々と戻って来る事でしょう。(笑)

和文ラバースタンプのススメ

欧文モールスでは、599BK形式とかラバースタンプQSOとかが広く知られています。 ラバースタンプ(ゴム印)をペタッと押したような定型交信の事をこう言います。

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欧文ラバースタンプ交信の例はググってみると沢山ヒットしますが、和文ラバスタ例は殆ど見つかりません。

そうなんです和文にもラバスタがあるの?」と言われそうですね。確かに細かなニュアンスや込み入った話もできる和文で、何も判で押したようなラバスタ交信をする必要はないとも言えます。 しかし、これは既に和文でラグチューをしちゃってるベテランに当てはまる話。 和文初心者には実際の交信をどうやってよいのやら途方に暮れますね。

取りあえず符号を覚えた or まだちょっとあやふやな符号も多少ある状態の初心者予備軍の場合は、相手が何を打ってきても気にせず(要するに受信できなくても)ひたすらラバスタ文例を打つだけで交信を成立させて慣れて貰おうという作戦です。

初めて和文に出たときの事を思い起こせば、話の内容が殆ど受信できず、おそらくお相手いただいたかたにはワケワカ状態だったのがモロバレだったと思います。(そんなのはベテランには直ぐに分かります。でもそのベテランも初めての交信はそんなもんだったでしょう。)

ラバスタ交信も20~30局くらい経験すると、だんだん型が身についてきてコールサイン・レポート・QTHや名前を受信するときくらいしか緊張しなくなる筈です。そう、それ以外の情報はどうせたいしたことは打ってませんから。w

和文ラバスタ例文です。

【RRH】
CQ ホレ DE JF0RRH PSE ホレ K

【QOM】
JE1QOM

【RRH】
JE1QOM DE JF0RRH ホレ オハヨウゴザイマス コールアリガトウゴザイマス(段落)コチラ ナガノシニ599デ キテイマス ナマエハ タカムラデス ヨロシクオネガイイタシマス ラタ JE1QOM DE JF0RRH KN

【QOM】
JF0RRH DE JE1QOM ホレ オハヨウゴザイマス コチラハ ○○○(QTH)デス ○○○(レポート)デス(段落)ナマエハ○○○デス ラタ JF0RRH DE JE1QOM KN

【RRH】
JE1QOM DE JF0RRH ホレ ○○○サン リョウカイデス(段落)キョウハ コウシンアリガトウゴザイマシタ マタヨロシクオネガイシマス デハ 73 ラタ JE1QOM DE JF0RRH TU 73 VA E E

【QOM
JF0RRH DE JE1QOM ホレ アリガトウゴザイマシタ マタヨロシクオネガイシマス 73 ラタ JF0RRH DE JE1QOM 73 TU VA E E

【RRH】
TU VA E E

【QOM】
TU E E

A1CLUB和文オンエアミーティング

A1CLUBでは日曜日の朝に和文のオンエアミーティング(以下OAM)があります。土曜日朝のオンエアミーティングは欧文で、まさにレポート交換のみのロールコールですが、日曜朝の和文はもうすこしのんびりとレポート以外に気温やら台風やら、それから先週あったハムフェアや混信会でのアイボールの御礼などなどをひとことふたこと交わすものです。

この和文OAMは月初めのみキー局方式、他の日曜朝はリレー方式で行っています。キー局方式はキー局1局が初めから最後までCQを出して交信を進めていくもの。リレー方式は呼んだひとが、次にCQを出してどんどんバトンを渡していくタイプのOAMです。

不肖ワタクシ和文OAM4度目のキー局を拝命し(と言うか立候補したのですがw)、久しぶりに3時間半にも及ぶランニングを行い全22局と和文交信できました。

今回のキー局方式OAMは今までOAMに参加したことのないかたや、和文の交信にまだ自信が持てず一歩が踏み出せないかたにご参加いただけるよう、実施案内に和文にもラバースタンプがあるので、その例文を打つだけで簡単にOAM参加できます。相手の打ってることが分からなくても交信は成立! さーQRSでゆっくりコールしてお気軽にご参加ください!」的な触れ込みでメーリングリストFacebookグループに告知投稿しておきました。

果たして今日当日はどうだったか・・・。

有り難いことに、「初めての参加でしたが、勇気を出してコールしてみました」「和文CWデビューできました!」「ラバースタンプ例文があったので背中を押して貰えました」と4~5局からお知らせがありまして、企画した意図通りの結果となりました。

和文ができるひとが一人でも増えてくれれば嬉しいかなとの想いから、こんなことを考えつきました。 このシュミは相手が居ないと成り立たない宿命故、現在ではアマチュアでしか使われないモールス、それも和文の交信相手に将来困らないように、新しい和文仲間の発掘は必修科目だと思うわけです。

QRSの対応故、今日の電鍵ラインナップは緑のケロケロストレート中華電鍵でQRS対応、QRSのCQを出すために JE3QDZ作のメッセージメモリキーヤ、それと通常の速度用のエレバグ(パドルはバイブロのシングルレバー)と言うフォーメーションでした。

QDZ Keyer

ハムフェアで小さくてかわいいエレキーを買ってきたのですが、K3NGのエレバグモードはやはりオートスペース機能が付いていませんでした。その事をSNSで書いたらJE3QDZご本人からコメントがあり、QDZ Keyer にはオートスペースが付いているということで、早速頒布を受けることにしました。

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代金を振り込んだ翌日にはもう着荷してました!

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エレキーヤと外付けスピーカーのセットで送料別の5000円。

メッセージメモリも試してみました。K3NGでは記憶させられなかった「ホレ」も問題なく覚えさせることができて「CQ ホレ」もボタン一発で送出できました。(ま・メッセージメモリは全く使わないのですが。笑)

ダブルレバーパドルを繋いでスクイズの試し打ち。

次にバイブロのシングルレバーパドルでエレバグモードの試し打ち。

オートスペース機能では「A」を打つときに短点の後の長点送出までに短点1個分のスペースを強制的に挿れてくれます。 このQDZ KeyerはこのオートスペースをOFFって「メカバグ」動作に切り替えることもできるとのことです。

色々なキーヤーを買って使ってはいますが(組み立てキット含む)、エレバグモード時のオートスペース機能が付いているキーヤーは、このQDZ Keyerとマルツのエレキーキットのふたつだけでした。

ひとつだけ「あったらいいな」機能は長短点比率の調整。スクイズ使用時は3.5対1くらいの長点長めの方がゆったり聞こえるので愛用してます。いつか実装されれば嬉しい機能です。

単4電池3本でサイドトーン音量0で17時間程度、イヤフォンでサイドトーンを聞く時で12時間、スピーカ付けてVR半分くらいだと8時間程度もつとの事でした。電源がある自宅シャックなどではUSB-Cで電源供給した方が良いですね。電池が入っている状態でUSB-C給電しても問題はなく、USBから電源供給されている時は電源SWがONでもOFFでも関係なく通電し、その際にはスリープには落ちないとのことでした。

なお、このキーヤには本体と同じくらいの大きさの紙箱エンクロージャに入ったスピーカが付いています。ストレートキーを接続する端子も備えているところを見ると、恐らく元々電信練習用のオシレータとしての機能も持たせていたのではないかと思われます。 それだけにスピーカーを繋げて鳴らしてみると従来からあるエレキーのサイドトーンブザーとはレベルの違う実に綺麗な正弦波サウンドを聞かせてくれました。 電池内蔵で動くので電信マン同士の呑み会にパドルやコメツキバッタを持ってって鳴らすと盛り上がるかも。(笑)

JE3QDZご本人からお聞きしたのですが、ストレートキー端子はチャタリングをソフトウェア的に減らす工夫がされているとのことなので、その端子にメカバグや縦ブレ電鍵を繋ぐのも高品質符号の生成になるとのことでした。

普段殆ど使っていない辰キーをストレートキー端子に接続してみました。

ストレートキージャックにバイブロやベガリのメカバグを接続してチャタリングキャンセラーとして活用するのもアリです。

八重洲のFTDX10のサイドトーンがガサガサ言って気になっていたのですが、QDZ Keyer経由にすることでガサガサポコポコ言わなくなりました。

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神電源

でっかいトランスを使った所謂シリーズ電源を使ってきました。冷却ファンの音が喧しいので静音ファンに交換はしてあるのですが、これまた静音ファンに交換してフルブレークインのリレー音も皆無の静かなIC-7610を使っていると電源ファンの音が今度は気になるようになりました。

そこで何年か前に「神電源」と呼ばれたSEC SPS-1230 スイッチング電源を探して購入してみました。

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これは小さい!

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連続 25A MAX 30Aと言うことです。(今まで使っていたデカいやつは連続 30A MAX 34Aでした。)

持ってみても軽い軽い! たった1.4キロでした。今までのは約9キロですから6台分!(笑)

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重ねてみたらこんなに違います。

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早速IC-7610、FTDX10、IC-7300M、それからATU(AH-730)やエレキー2個を繋げてみました。電源のスイッチON時にブォーンとけたたましいファンの音がしますが、すぐに収まります。もしかすると負荷を掛け続けたら、ファンがこんな感じで回り続けるのかもしれません。

まずFTDX10の電源をONしてみます。

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アイドリングは約2.5A。次に3台とも電源ONしてみると、、、

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5Aでした。ただし3台のHF機を全部ONすることはまずありませんが。

この3台ON の状態でFTDX10で電波を出してみます。

7MHz/CWで50W

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約20Aですね。

次に100Wでキーダウンしてみます。

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25Aをちょっと切るくらい。これなら大丈夫でしょう。

スイッチングノイズも全然気になりません。と言うか気付かないです。

ちょうどA1CLUBのオンエアミーティングがありましたので、100Wで数回キー局をコールしましたが、こんなことでは冷却ファンは回らず静かなままでした。

3時間ほどアイドリング状態(5A)にし続けてもほんのり暖かいだけでした。

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これでしばらく使ってみることにします。

【2024.8.25追記】

先程1時間くらい50ワットで和文交信してましたが冷却ファンが唸ることは全くありませんでしたし、筐体を触ってみてもほんのりと暖かいだけでした。コレはマジ神電源なのかも。 あとはFT8で長時間やったらどうなるのかですね。

符号の固まり

話し言葉はよく出てくる文字列の組合せを語彙として固まりで理解するようになっています。

モールスも同様で
HPE CU AGN
とか
TKS FER FB QSO
とかは一文字一文字デコードしている訳ではなく、符号の音の固まりで理解できるようになってきます。

和文でも同様でよく出てくる
アリガトウゴザイマス
オハヨウゴザイマス
コンニチワ
シンゴウ
レポート
ゴジアイクダサイ
ソレデハ
ソレカラ
デス
マス
マタヨロシク
などなどは音の固まりで理解できるようになります。こういう状態になると固有名詞くらいしかマジメに受信してなくて、あとは聞き流し・・・みたいな状態に。w

言語は理解できる語彙の量が習熟度の目安だと思います。私たちアマチュアが娑婆の往来で交信するときに出てくる話題ってだいたい決まってますよね。 その中で頻出の単語もだいたい決まってますから、和文交信も週に5局くらいを1年間くらい続ければボーッと聞いてても話の内容くらいは理解できるレベルになれるんじゃないかと思います。

幼児が言葉を覚えるのと全く一緒ですね。