以下は国家試験の電信対策などではなく、実際にモールスを使って交信することについて書いています。
まず初めに「なんでモールスを始めようと思ったか」でしょうか。自分の場合はただ単にピーピーいってるだけで交信ができちゃう不思議・・・。いったい何を話しているのか内容が知りたい・・・というのが一番の関心事でした。
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電信を始めようと思ったら自分もでしたが大抵のかたは欧文から入門する筈です。なんとなればコールサインにはアルファベットが含まれるから。
まずは欧文アルファベット26文字+数字10文字+記号いくつかの40文字くらいのモールス符号を覚えます。 これは点と棒でも音響受信でも何でも構いません。(覚えたつもりでも可です。w)
そうしたら、すぐに7MHzの電信バンドをワッチして筆記受信してみます。もちろん現在ではLCWOのようにWebでモールス受信のトレーニングができるサイトを利用してもかまいません。しかし無味乾燥な文字列を受信練習するより、だんだん受信できるようになってくるとリアルタイムに「あー8エリアだ!」「この時間帯は1エリアとか近距離が良いんだな」「四国は雨なのか」みたいなことが分かるアマチュアバンド受信のほうが励みになるような気がします。(当社比w)
さて、実際のアマチュアバンドをワッチすると、スピードは20wpm前後で「速っ!」と怯んでしまうかもしれませんが、時々見かけるすげーゆっくりな局を見つけて受信練習しても後々速いスピードに順応するステップを踏まなくてはなりませんので、「うわっ! 速っ!」と言うような符号の局を敢えて選びましょう。
あと短点と長点比率が1:3の局を選ぶことでしょうか。
符号を覚えた(または覚えたつもりになった)からといって、初めから全部受信できるわけはありません。しかし、そんな中でも1文字や2文字は受信できる筈です。
ここでは受信できた文字を書き・受信できなかった符号は「・」を打つ練習をします。ですから初めのうちは
「・・・A・・・S・・R・・」
みたいになっている筈ですが、これを1~2週間(できれば毎日)続けていると、だんだん「・」を打つ数が減ってきて、最後には全40文字前後の判別が付くようになります。 そうです。モールス受信ができるということは40文字前後の符号が判別できるということに他なりません。
注意事項ですが、「あっ!今のは何だったっけ・・・」と符号を聞いてすぐに文字が浮かび書き出すことができなければ、積極的に「・」を打つことです。思い出す作業をしているうちにどんどん符号が流れていき、最終的にはパニックになり10文字とかをすっ飛ばして受信できなくなります。
これ実際の交信時にも起こりうるインシデントで、1~2文字取れないくらいなら、受信し終わってから想像・補完することも可能です。しかし10文字以上すっ飛ばしてしまうともう補完作業もできません。
ここはひとつ即文字を書けなければ積極的に「・」を打つ訓練もしておきます。これやってみれば分かりますが言う程簡単ではありません。 潔く「・」を打つことが大事だということです。
1~2週間経つと「・」を打つ数も減ってくるはずですし、必ず受信できる文字と受信できない文字がだんだんハッキリしてきます。それが意識できるだけで大進歩です。
とにかく符号を聞いて即文字が頭に浮かび手が動いて書き取ることができることが、差し当たってのゴールです。
その2に続きます。