CW用オーディオピークフィルタ(APF)

その昔アナログのオーディオピークフィルタ(APF)を使っていました。カツミの CW-202 と言うやつだったことは覚えているのですが、長いQRTになってどこかに紛失した(捨てた?)ようで、今現在は見当たりません。今のRIGのようにゼロインモニタとかオートチューンとかの機能が付いてなかったので、APFはゼロインするためにはあったほうが良い機能でした。

FTDX10はAPFが内蔵されているし、目でゼロインが分かる仕掛けが付いているのですが、IC-7300やIC-705にはAPFが装備されておらず、オートチューンのみ装備で目で見てゼロイン状態が分かるような機能が付いていません。

そんな訳で外付けでAPFがないか探してみるのですが、新品製品はもちろんの事、ヤフオクでもCW-202は探し出すことはできませんでした。

で、いろいろ検索していると、これまた昔の製品でタスコ TDF-500というDSPオーディオフィルタをヤフオクストアで発見しました。

タスコと言えば90年代TNCでお世話になりましたっけ。パケットクラスタのノードに接続しててDX追いかけたりするのに使ってました。笑

このDSPオーディオフィルタ、CWのAPFとしては80Hzと150Hzと狭帯域。一応どんなあんばいで効果があるのかYouTubeで検索してみると、これまた動画がありました。

どうやらCWフィルタの入っていない状態のTS-520X/DにこのタスコのDSP APFを繋げてみた動画のようです。 この動画を観る限りはTDF-500の効果は絶大っぽい感じで、気付いたら先程のヤフオクストアでポチっておりました。w

そうこうしているうちに早くもTDF-500が着弾。

年代モノの中古品なので、まずはちゃんと動くか心配ですが、早速使ってみることにします。 効果を体感するにはCWフィルタのついていないRIGがよろしかろうということで八重洲の FRG-7700に接続。

安定化電源13.8Vを供給し、FRG-7700のヘッドフォン端子から入力。出力はモービル用の外部スピーカに。

TDF-500の電源スイッチがOFF状態時はスルーで、ONにしてCW 150Hzを選ぶとAPFが機能しだします。ゲインコントロールはTDF-500のパネル右上のPEAKと言うランプが点くくらいにRIGのボリュームを調整します。 SHIFTはピーク周波数が最低600Hzからなので、低めトーンの好きな自分は左に全部回しておきました。外部スピーカからの音量調整はTDF-500のボリュームつまみで行います。さすがに多少ガリがありましたが、左右に数回クルクル回すと気にならなくなりました。

予想の上をいくAPFの利き具合じゃないでしょうか。以前使っていたカツミのCW-202のキレなど比較にならないくらい良いと思いました。 アナログよりデジタルなんですね。

特にアナログAPFは帯域を狭めると途端に「コーーーー」というリンギング音が気になるようになりましたが、このデジタルオーディオフィルタは殆ど気になりません。

この後、APFのついていないIC-7300にこのオーディオフィルタを繋ぎ換えて聞いてみると、混信除去というよりも目的信号以外のノイズレベルが下がり、信号が浮き上がって聴き易くて疲れないという効用があります。(これは前からFTDX10のAPFで感じていました。) ノイズスレスレのよわーい信号を浮き上がらせる効果に期待です。

ゼロインに関してはピーク周波数になると一段と音が大きくなりますので、耳だけゼロインでも30Hz程度の誤差まではこれでイケそうな感触です。笑