モービルホイップアンテナをベランダで使う

2020年夏にコールサイン復活再開局の際には、クルマでお手軽移動運用でもできればよいかな?とモービルホイップを購入していました。

こちらにも書きましたが、

jf0rrh.com

当時アースやコモンモードフィルタ、共振とインピーダンス(LとCの関係)、抵抗(実数)成分・リアクタンス(虚数)成分の知識もなく迷える子羊をやっていました。そりゃそうですよね。複素数が分からなくて1アマに受からないんだから。笑

ベランダでもモビホを試してみましたがやはり知識も乏しくトライアンドエラーの繰り返しで、同じく迷える子羊がベランダにも大量に発生・・・。笑

今の自分ならベランダでのモビホ調整がある程度上手にできるんじゃないかと思い立ち実験してみました。

材料は

■マスト 移動運用するために2年位前に買った4mのアルミ伸縮ポール。これ先端にアンテナを取り付ける為のMJ-MJコネクタが基台として付いています。ベランダ床とベランダ手すりに立て掛けられてアンテナ基台を取り付けられれば金属でも木材でもグラスファイバ釣竿でもなんでも構いません。
■コモンモードフィルタ 全部エレメントから電波として放射されず、高周波電流が同軸ケーブルに返ってきて悪さをしないように、特に1/4λ接地型アンテナを使うには必須。自作もできますがトロイダルコアや細い同軸(テフロン)ケーブル・両端のMJコネクタを集めて作るより確実に安いので株式会社アビリティ社製のを愛用しています。
アンテナ直下でバッチリ調整ができた!と思ってシャックで再度測ると最良点が動いていたり、同軸ケーブルの取り回して最良点が動いたり、調整時に同軸コネクタに触れると数値が変わったりフラフラしたりするのはこのコモンモードフィルタを給電部直下に挿入することで解消されます。

www.ability-ltd.com

■モービルホイップアンテナ ダイヤモンド RHM10  7MHzから上のバンドに出られるベースローディングタイプモビホ。メーカさんでは「スクリュードライバーアンテナ」と呼んでいます。ベースのコイル調整は無段階のバリLで微調整が可能。
同軸ケーブル 3.5D2V 5m
■カウンターポイズ線 CQオームさんでその昔購入した 5m x 5本のビニル被覆線。

調整するのにアンテナアナライザが必要です。自分はコメットのCAA-500 Mark IIを以前購入しましたが、今みたら凄い高くなったような気がします。(以前はもうすこし安かったような。。。) これならいま流行のNano VNAを買った方が良いかも・・・。

早速作業開始。

マスト上部のMJ-MJコネクタにコモンモードフィルタを経由させて同軸ケーブルを取り付けます。

コモンモードフィルタの両端もMJ(メス)なので両端MP-MPの変換コネクタを間に入れます。

コモンモードフィルタと同軸ケーブルの接続コネクタ部分に力が加わらないように工夫して結束バンドでマストに留め、スクリュードライバアンテナ RHM10 を取り付けます。 その際、カウンタポイズ線の端子を共締め。

ここまでできたら、ベランダに持ち出します。
ロッド部分を全部伸ばしてから、手すりに立て掛けてみます。 マストは伸縮型なので伸ばすこともできますが、給電部がベランダの手すりからちょっと出るくらいが無難です。アースからの距離が離れるほど調整が難しくなりますので。

アースはベランダの床に広げます。

アンテナアナライザで調整します。始めに7MHzを測定。

共振してはいますがSWRは1.5程度でイマイチです。Xが12とリアクタンス(虚数部分)がプラスなのでコンデンサの容量が足りない感じです。

モービルホイップアンテナはクルマに取り付けたときにベストな性能を発揮するように設計・製造されていると言う話を聴いたことがあります。

これは今後対応することにして、次に10MHzにQSYしてみました。

これはバッチリですね。今日は10MHzで実際に電波を出してみることにしました。

RIGはIC-705/10W。電源は家の中ですがポータブル電源を使いました。(意味は無いです。w)

CQを出しておられた3局をコールしてレポート交換。1エリア~3エリアで559~599のレポートを頂けました。

近いうちにマッチングコンデンサを挿入して7MHzもリベンジしたいと思います。