アンテナ変遷 番外編

アースが肝の1/4λ接地型アンテナ。飛ぶも飛ばぬもアース次第と言っても言い過ぎではないでしょう。

木造住宅のベランダでは良質なアースが取れず、一時アースの要らないアンテナに逃避したことがあります。

■MLA(マグネチックループアンテナ)

2021年8月頃のお話です。

MK-7AMという7MHz~28MHzまで出られるMLAをヤフオクでゲット。ベランダに置いても建物がリフレクタになって指向性がでるのでDXにも飛ぶという話も聞きましたが、木造ではそれは単なる物陰状態にしかならなかったようです。笑

移動運用用の4m伸縮アルミパイプの先端に取り付けて、ベランダから屋根の庇のちょい上まで出すと(恐らく)ダイポール並には飛んだようです。

バンドごとに高圧コンデンサを付け替える必要があるため、気軽にQSYできないのと、構造上トップヘビーで伸縮マストを伸ばしたり縮めたりするのがチカラが要るため面倒で、ATU+LW、その後ATU+カーボン釣竿エレメントの楽ちんさにヤラレてしまい、だんだん使わなくなりました。

それでも秋のDXシーズンはこのMLAは18MHz/FT8でヨーロッパ・北米東海岸と随分稼がせていただきました。

 

■EFHW(端部給電半波長アンテナ)

2022年5月くらいのお話です。

通常の1/2λダイポールアンテナの端部から電圧給電するというものです。原理上は普通のダイポールアンテナとゲインや8の字指向性は同じ。端部が電圧給電になるので耐圧コンデンサの入った給電部をヤフオクで購入して試してみました。

上が高耐圧モノ、下がQRPモノです。高耐圧と言ってもFT8やRTTYのようなフルデューティの電波形式では50~70W程度がMAXです。

長いグラスファイバ竿をベランダから斜め上に突き出し、その竿にビニル線を這わせ18MHzに出てみることにしました。半分垂直ダイポール的な感じです。

電流腹は端部(EFHWアンテナでは電圧給電部)から1/4λとなり屋根のひさしより上になるので放射効率は良いとみえて、このアンテナのほうがMLAより結果は良かったように感じました。

やはりヨーロッパ・北米と沢山交信できて性能は良かったのですが、MLA同様バンドチェンジが面倒過ぎでした。長いグラスファイバ釣竿はそれはそれは重くて、上げ下ろしするのがイヤになってMLA同様だんだん使わなくなってATU+LW/カーボン釣竿にその座を譲る事になりました。